2012年11月12日月曜日

サラメ

「また死にたくなった。早く死にたい。人が大嫌い。この性格で生き残れるわけがない。」
「死ぬ前に抗うつ剤を食べてみた方がいいよ。いや、飲み物かな。いや、分からない。」
「返事してくれてありがとう。君のお陰でまだ生きられるかもしれない。抗うつ剤を食べてみるのを考えたことはある。飲んでみることもある。僕も分からない。でも医者どもが僕の状況を理解出来るなんて想像出来ない。それに僕は外に出たくない。」
「お腹ペコペコする時まで待つのよ。腹が減る時は外に出ることしかない。」
「そう。最近はその方法で何とか出来た。痛ましい動物のように。でもね、僕は外に出たら部屋に帰るのがずっと難しくなるの。帰る時また思い出すのよ、人は皆自分のカルト教祖だとまた確信してしまう。」
「でも、僕はカルト教祖ではありません。ただの大学生です。」
「でも僕にはそうに見えるしかない。あのさ、僕の父は人を凄く疑う性格なのに教会員なの。あの男がどれほど弱くて神経質な人かだんだん分かるようになったと思う。あいにく弟も同じ病気を引いちゃったそうだ。あの二人を見ると自分自身の弱さしか見えない。家族の思い出や考えは早く消えて欲しい。」
「彼女が欲しい!」
「彼女が欲しい。」
「カルト教祖ってこれね。最近ティムアンドエリックショーだけ見てるの。」
「これはいいね。」
「サラメ!!!』
「サーラーメー〜〜〜〜〜」
「サーーーーーーーラメ」
「サラメ〜〜〜〜〜!!!」
「 サラメ。」
「うわっ、死にたい。」

 

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